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WordPressサイトを運営していると、予期しないトラブルが発生することがあります。マルウェア感染やプラグインのアップデートによるエラーなど、突然サイトが表示されなくなることもあります。しかし、バックアップの重要性は理解していても、具体的な方法がわからない方が多いです。
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本記事では、WordPressのバックアップの必要性から具体的な手順、復元方法までを解説します。記事を読むことで、サイト運営を安全に行うためのバックアップ知識と方法を習得できます。
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定期的にバックアップをして、予期せぬトラブルからサイトを守りましょう。
WordPressのバックアップが必要な理由
WordPressサイトのバックアップは、データの保護とサイト運営の継続性を確保するために重要です。バックアップが必要な理由を詳しく見てみましょう。
不具合やトラブルからのデータの保護
WordPressサイトの運営では、予期せぬ不具合やトラブルが発生する可能性があります。サーバーの不具合でデータが破損したり、プラグインの更新によってサイトが表示されなくなったりすることなどです。人為的なミスで重要なファイルを誤って削除してしまうケースもあります。
データの損失は、今までの運営努力が無駄になってしまう深刻な事態です。バックアップデータを定期的に保存しておけば、トラブル発生時にも安心です。記事やコメント、設定情報など、サイトの重要なデータを以前の状態に戻せます。サイトの表示や機能に問題が起きても、迅速に対処して運営を継続できます。
ハッキングやマルウェアの対策
WordPressは利用者が多いため、ハッキングやマルウェアの標的になりやすい環境です。セキュリティ対策を施しても攻撃を完全に防ぐのは難しく、定期的なバックアップが欠かせません。サイバー攻撃による主な被害は以下のとおりです。
- データの改ざんや削除
- マルウェアの感染
- ランサムウェアによる脅迫
- 不正なファイルの埋め込み
- フィッシングサイトへの転送
バックアップを定期的に取っておけば、サイバー攻撃を受けた場合でも被害を最小限に抑えられます。ウイルスに感染したデータを削除し、クリーンなバックアップから復元すれば、サイトを正常な状態に戻すことが可能です。サイトの読者に被害が及ぶ前に、迅速な対応を取れます。
カスタマイズやアップデート中のミス防止
WordPressは高い自由度を持つCMSですが、カスタマイズやアップデートの際にミスが起きやすいのが特徴です。テーマやプラグインの設定を変更する際、些細な入力ミスでサイトが表示されなくなるリスクがあります。プログラムを直接編集する場合は、さらにリスクが高まります。
アップデート時の互換性の問題で不具合が発生するケースも多いです。バックアップを取っておけば、カスタマイズやアップデートに失敗しても安心です。問題が発生した場合、バックアップから元の状態に戻して作業をやり直せます。プラグインの更新で不具合が起きても、更新前のバックアップから復元して対処可能です。
WordPressのバックアップを取るべきタイミング
WordPressのバックアップを取るべきタイミングは以下のとおりです。
- WordPress本体やプラグインの更新前
- サイトのカスタマイズ前
- コンテンツを大量に追加する前
- 定期的なバックアップ
タイミングを誤ると、肝心なときにバックアップデータがない事態に陥ります。具体的なバックアップのタイミングを詳しく見てみましょう。
WordPress本体やプラグインの更新前
WordPress本体やプラグインの更新は、新機能の追加やセキュリティの強化のために重要です。しかし、更新によって予期せぬ不具合が発生するリスクもあります。更新前のバックアップが重要な理由は以下のとおりです。
- メジャーアップデートでの機能変更に備える
- プラグイン間の競合を防ぐ
- テーマの互換性問題に対処する
- 更新失敗時の復旧を可能にする
- セキュリティ更新のリスクを軽減する
WordPressのメジャーアップデート時は注意が必要です。バージョンの更新では、大きな機能変更が含まれる可能性があります。プラグインやテーマが新バージョンに対応していない場合、深刻な問題が発生する恐れがあります。更新前にバックアップを取れば、不具合が発生しても元の状態に復元できるため安心です。
サイトのカスタマイズ前
WordPressサイトのカスタマイズは、デザインの変更や機能の追加など、さまざまな目的で行われます。CSSやPHPファイルを直接編集する場合は、小さなコードの誤りでもサイト全体に影響を及ぼす可能性が高いです。テーマやプラグインの設定変更でも、意図しない結果を招きます。
カスタマイズ作業は慎重に進める必要があり、事前のバックアップが必須です。カスタマイズに失敗すると、サイトが表示されなくなったり、機能が正常に動作しなくなったりします。バックアップがあれば、失敗した場合でも元の状態に戻して作業をやり直せます。
コンテンツを大量に追加する前
記事やメディアファイルなど、大量のコンテンツを追加する際にもバックアップが重要です。大量のコンテンツを追加する際にバックアップが重要な理由は以下のとおりです。
- データ追加時のエラー防ぐ
- 既存コンテンツを保護する
- サーバー容量の問題に備える
- 一括処理の失敗に対応する
- データの整合性を保つ
100件以上の記事を一括インポートする場合、処理の途中で問題が発生する可能性があります。画像を大量にアップロードする際も、サーバーの制限でエラーになる可能性が高いです。バックアップを取っておけば、問題が起きても安全にデータを復元できます。
定期的なバックアップ
WordPressサイトの安全性を確保するには、定期的なバックアップが欠かせません。更新やカスタマイズの際だけでなく、日々の運営の中で予期せぬトラブルが起きる可能性があるからです。自動バックアップを設定すれば、手間をかけずにデータを保護できます。
自動バックアップは、毎日か週1回、月1回など、更新頻度を好きな間隔で選べます。定期バックアップにより、クラッキングやマルウェアの被害からも素早く復旧可能です。人為的なミスによるデータの消失や破損にも対応できるため、運営の継続性が高まります。
プラグインやサーバーの自動バックアップ機能を活用して、運営スタイルに合った頻度でバックアップを取りましょう。
WordPressのバックアップ方法
WordPressのバックアップには、複数の選択肢があります。それぞれの方法に特徴があるため、サイトの規模や更新頻度に応じて適切な方法を選んでください。具体的なバックアップ方法を詳しく見てみましょう。
プラグインを使う方法
プラグインを使ったバックアップは、WordPressのデータを簡単に保存できる便利な方法です。管理画面から直感的な操作でバックアップを取れるため、初心者にもおすすめです。バックアップデータの保存先を指定したり、自動バックアップのスケジュールを設定したりできます。
プラグインを使えば、ファイルとデータベースの同時バックアップも可能です。バックアッププラグインは無料版と有料版があるので、機能の違いを確認して選びましょう。定期的なバックアップやクラウドストレージへの保存など、高度な機能が必要な場合は有料版の導入を検討してください。
プラグインの選択は、利用者数や評価、アップデートの頻度なども参考にしましょう。信頼性の高いプラグインを使うことで、確実なバックアップが可能です。
自動バックアップ機能を使う方法
自動バックアップ機能は、定期的なデータ保護を自動化できる便利な方法です。手動でバックアップを取り忘れるリスクがなく、常に最新のデータを保護できます。自動バックアップを設定する際の主なポイントは以下のとおりです。
- バックアップの頻度設定
- 保存先の指定
- バックアップ対象の選択
- 保存世代数の設定
- 通知機能の活用
自動バックアップは、サーバーの負荷が低い深夜に実行するのがおすすめです。バックアップの保存先は、サーバーの容量や転送速度を考慮して選びましょう。バックアップが正常に完了したかどうかを確認できるよう、通知機能も活用します。
定期的にバックアップデータの整理を行い、古いファイルを削除して容量を効率的に使うことも大切です。
FTPとphpMyAdminを使う方法
FTPとphpMyAdminを使う手動バックアップは、プラグインに頼らず確実にデータを保存できる方法です。FTPでWordPressのファイルをダウンロードし、phpMyAdminでデータベースをエクスポートします。技術的な知識が必要ですが、バックアップデータの完全な管理が可能です。
サーバーの負荷を気にせず、必要なタイミングでバックアップを取れるのもメリットです。手動バックアップは時間がかかりますが、データの内容を確認しながら作業できます。ファイルの選択やデータベースのテーブル指定など、細かな制御も可能です。
大規模なサイトや重要なデータを扱う場合は、プラグインと併用して定期的に手動バックアップを取ります。バックアップデータは必ず安全な場所に保存し、定期的に整理しましょう。
WordPressでバックアップが必要なデータ
WordPressサイトの完全なバックアップには、複数の種類のデータを保存する必要があります。データベースやwp-contentフォルダ、コアファイルなど、それぞれが重要な役割を果たしています。WordPressのバックアップデータの内容を詳しく見てみましょう。
データベース
データベースは、WordPressサイトの中核を成す重要なデータの集合体です。記事やページの内容、コメント、設定情報など、サイトの運営に欠かせない情報が保存されています。データベースが破損したり失われたりすると、サイトの機能が著しく低下するだけでなく、過去の投稿内容も失われます。
データベースの重要性を理解し、定期的なバックアップを欠かさないことが大切です。データベースの保存には、SQLファイル形式が使われます。エクスポートしたファイルには、テーブル構造やデータの内容が含まれています。バックアップの際は、文字コードやファイルサイズにも注意を払いましょう。
データベースのバックアップは、サイトの移行や復元時に重要な役割を果たします。保存したデータは定期的に整理し、必要に応じて圧縮して保管してください。
wp-contentフォルダ
wp-contentフォルダは、WordPressサイトの見た目や機能を決定する重要な要素を含むフォルダです。wp-contentフォルダに含まれる主なデータは以下のとおりです。
- テーマのファイル一式
- インストール済みのプラグイン
- アップロードした画像や動画
- カスタマイズしたCSSファイル
- 言語ファイル
wp-contentフォルダのバックアップは、サイトのデザインや機能を保護するために欠かせません。新しいテーマに移行する際や、プラグインのトラブルが発生した場合にも、バックアップデータから復元できます。メディアライブラリの画像なども、フォルダ内に保存されているため、定期的なバックアップが不可欠です。
コアファイル
コアファイルは、WordPressの動作に直接関わる重要なシステムファイルです。WordPressのバックアップに必要なコアファイルは以下のようになります。
- wp-config.php
- .htaccess
- wp-adminフォルダ
- wp-includesフォルダ
- ルートディレクトリのPHPファイル
wp-config.phpにはデータベースの接続情報が、.htaccessにはURLの設定が含まれています。コアファイルが破損や改ざんされると、サイトが正常に動作しなくなる可能性が高いです。サイトの移行やセキュリティ対策の観点からも、コアファイルのバックアップは重要です。
WordPressのバックアップデータの保存場所
WordPressのバックアップデータは、サイトの規模や更新頻度に応じて、適切な保存場所を選ぶ必要があります。バックアップデータの保存場所について詳しく見てみましょう。
ローカルPC
ローカルPCへのバックアップは、データを手元で管理できる基本的な方法です。サーバーの容量を気にせず、大容量のバックアップデータを保存できます。外部からのアクセスがないため、セキュリティ面でも安全です。ハードディスクの障害に備えて、外付けドライブにも保存しましょう。
定期的なバックアップを自動化することも可能です。ローカルPCでのバックアップは、オフラインでもデータにアクセスできるメリットがあります。サーバーやインターネットの状態に左右されず、必要なときにすぐにデータを確認できます。コストがかからないのも魅力です。
PCの故障や紛失に備えて、重要なデータは別の場所にも保存してください。バックアップデータは定期的に整理し、古いファイルを削除して容量を効率的に使いましょう。
クラウドストレージ
クラウドストレージは、インターネット上にバックアップデータを保存できる便利なサービスです。データの保管に必要な主な機能は以下のとおりです。
- 自動同期機能
- 暗号化オプション
- バージョン管理
- 共有機能
- アクセス権限の設定
クラウドストレージを利用すれば、どこからでもバックアップデータにアクセスできます。データの同期も自動化でき、複数のデバイスで最新のバックアップを共有できます。容量も柔軟に増やせるため、サイトの成長に合わせて対応可能です。セキュリティには十分な注意が必要です。
強力なパスワードを設定し、二段階認証を有効にするなどの対策を取りましょう。
サーバー上の別ディスク
サーバー上の別ディスクにバックアップを保存する方法は、データの復元が素早く行えるメリットがあります。同じサーバー内にデータがあるため、転送時間を気にせず復元作業を進められます。別のパーティションやディレクトリを使用することで、本番データとバックアップを分けた管理が可能です。
専用のバックアップ領域を確保し、定期的な自動バックアップを設定しましょう。ただし、サーバー全体に問題が発生した場合、バックアップデータも失われます。重要なデータは別の場所にも保存してください。バックアップディスクの容量には余裕を持たせ、データの自動転送スクリプトを設定すれば効率的な運用が可能です。
アクセス権限も適切に設定し、不正なアクセスからバックアップを守りましょう。
WordPressのバックアップデータの復元方法
バックアップしたデータの復元方法を理解しておくことは、トラブル発生時の迅速な対応に欠かせません。具体的な復元手順を詳しく見てみましょう。
プラグインを使った復元方法
プラグインを使ったバックアップデータの復元は、技術的な知識がなくても簡単に行える方法です。管理画面から直感的な操作で作業を進められ、データベースとファイルを同時に復元できます。復元作業の主な手順は以下のとおりです。
- バックアッププラグインの管理画面を開く
- 復元したいバックアップデータを選択する
- 復元する項目を指定する
- 復元作業を開始する
- サイトの動作確認をする
復元作業を始める前に、現在のデータのバックアップを取りましょう。復元に失敗した場合や、意図しない結果になった場合に備えるためです。作業完了後は、サイトの表示や機能を細かくチェックします。キャッシュをクリアして、最新の状態で確認してください。
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FTPとphpMyAdminを使った復元方法
FTPとphpMyAdminを使った手動復元は、より細かな制御が可能な方法です。サーバーに直接アクセスしてファイルを操作するため、確実な復元作業が行えます。具体的な手順は以下のとおりです。
- 現在のデータのバックアップを取得する
- FTPでバックアップしたファイルをアップロードする
- phpMyAdminでデータベースを復元する
- wp-config.phpの設定を確認する
- サイトの動作確認とキャッシュのクリアを行う
手動復元は時間がかかりますが、ファイルやデータベースの内容を確認しながら作業を進められます。大規模なサイトや重要なデータを扱う場合は、手動復元がおすすめです。復元作業中はサイトが一時的に利用できなくなるため、アクセスの少ない時間帯を選んで実施しましょう。
まとめ
WordPressサイトのバックアップは、データの保護と安定した運営のために欠かせません。不具合やトラブル、サイバー攻撃などのリスクから、大切なデータを守るためにも定期的なバックアップが重要です。プラグインやサーバーの機能を活用して、自動バックアップを設定しましょう。
カスタマイズやアップデートの前には、必ずバックアップを取る習慣を付けることが大切です。バックアップデータは複数の場所に保存し、定期的に整理しましょう。サイトの規模や更新頻度に応じて、適切なバックアップ方法と保存場所を選ぶことも大切です。紹介した対策を実践することで、トラブル発生時にも迅速な復旧が可能です。