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WordPressでブログを始める際に、費用が気になる人は多いです。WordPressには無料版があり、初期費用ゼロで始められます。しかし、無料版は機能や使い勝手に制限があるため、ブログの目的によっては不向きな場合もあるので注意が必要です。
この記事では、WordPressを無料で運営する方法や手順、メリット・デメリットについて解説します。記事を読めば、自分の目的に合った形でWordPressブログを始められます。無料版と有料版の違いも含めて確認しましょう。
WordPressを無料で運営するための基礎知識
WordPressは世界で最も利用されているブログ作成システムです。無料でブログを開設できる方法がいくつかありますが、特徴が異なります。
» WordPressブログを始め方をわかりやすく徹底解説!
WordPressの種類
WordPressでブログを始める方法は大きく分けて以下の2種類です。
WordPress.org | WordPress.com | |
利用料 | 本体のダウンロードや利用料は無料 | 無料版あり |
サーバー費用等 | サーバー、ドメインなどが必要 | サーバー不要。ドメイン不要なプランあり |
特徴 | 自由度がとても高く、収益化が容易 | 制限が多く、収益化が困難 |
WordPress.orgはサーバーやドメインの準備が必要になるので実質有料ですが、自由度が高く収益化も容易です。WordPress.comは手軽に始められますが、機能に制限があります。
WordPress.orgは一般的なレンタルサーバーにインストールして利用します。サイトのデザインや機能を自由にカスタマイズでき、広告収入やアフィリエイトなど収益化の手段も制限されません。本格的なブログ運営を目指す場合はWordPress.orgがおすすめです。
無料版と有料版の違い
WordPressの無料版と有料版では、利用できる機能や運営の自由度に大きな違いがあります。主な違いは以下のとおりです。
比較項目 | 無料版 | 有料版 |
カスタマイズ | 基本的な設定のみ | 自由なカスタマイズ可能 |
広告表示 | 表示される | 表示されない |
容量制限 | 3GB程度 | 数十GB以上 |
収益化 | 制限あり | 制限なし |
無料版は手軽に始められますが、カスタマイズや収益化に制限があります。意図しない広告が表示されるなど、本格的なブログ運営には向きません。有料版は月額数百円からの費用がかかりますが、自由度が高く収益化も制限なく行えます。無料版で体験してから、本格的な運営は有料版に移行するのも一つの方法です。
WordPressを無料で運営する方法
WordPressを無料で運営するには、主に3つの方法があります。
WordPress.comの無料版を利用する
WordPress.comの無料版は最も手軽にWordPressを始められる方法です。サーバーの契約やドメインの取得が不要なため、すぐにブログを開設できます。WordPress.comで無料版を利用する手順は以下のとおりです。
- WordPress.comにアクセスしてアカウントを作成
- 無料版を選択
- サイト名とURLを設定
- テーマを選択
- 記事の投稿を開始
無料版では3GBまでのストレージが利用でき、基本的なブログ機能を使用できます。URLは「ブログ名.wordpress.com」になり、プラグインの追加やデザインの大幅な変更はできません。サイト上に広告が表示される場合もありますが、趣味や学習用のブログなら十分実用的な環境です。
無料のレンタルサーバーを利用する
無料のレンタルサーバーを利用すれば、WordPress.orgを無料で運営できます。WordPress.comと比べてカスタマイズの自由度が高く、プラグインも利用できます。無料レンタルサーバーの主な特徴は以下のとおりです。
- 容量制限は2GB程度しかない
- 広告表示がある場合が多い
- サーバーの安定性は有料版より低い
- テクニカルサポートは手薄い
無料レンタルサーバーは容量や機能に制限がありますが、WordPress.orgの基本的な機能は利用できます。しかし、サーバーの安定性や速度は有料サービスに劣ります。サービスが突然終了するリスクもあるため、大切なブログデータは定期的にバックアップを取りましょう。
PCにインストールしてオフラインで試す
PCにローカル環境を構築してWordPressを試す方法もあります。インターネット接続がなくても、自由にWordPressの機能を試せます。ローカル環境での利用のメリットは以下のとおりです。
- オフラインで利用できる
- 自由にテーマやプラグインを試せる
- 本番環境に影響を与えない
- WordPressの学習に適している
開発やテスト用の環境として利用でき、WordPressの機能や使い方を安全に学べます。XAMPPやMAMPなどの開発環境ツールを使えば、簡単にWordPress環境を構築できます。実際のブログ公開には別途サーバーとドメインが必要です。
WordPressを無料で始める手順
無料でWordPressブログを始めるには、いくつかの手順を踏みます。
無料のレンタルサーバーを借りる
WordPressブログを作るには、無料のレンタルサーバーを借りましょう。レンタルサーバーの契約手順は以下のとおりです。
- 無料レンタルサーバーのサイトにアクセス
- アカウントを作成
- 管理パネルにログイン
- サーバースペックを確認
- データベースを作成
- FTPアカウントを設定
契約前に利用規約や制限事項をよく確認してください。サーバーの設定やセキュリティ対策も重要です。データを失わないように、定期的なバックアップの方法も確認します。サーバーを選ぶ際は、問題なく動作するか、必要な機能がそろっているかも事前に確認しましょう。
無料のドメインを取得する
ブログを公開するには、ドメインが必要です。多くのサービスでは、利用できる期間は最長で12か月までに設定されています。期間を過ぎると再取得する必要がありますが、同じドメイン名を取得できない可能性もあるため注意しましょう。
アクセス数にも制限があり、月間25,000PVの制限が設けられている場合が多いです。アフィリエイト広告の掲載や商品販売の際は、規約をよく確認しましょう。
無料ドメインを取得する方法は2つあります。無料レンタルサーバーが提供するサブドメインを利用する方法と、無料ドメインサービスを利用する方法です。個人ブログなどの小規模サイトの運営は、無料ドメインでも十分です。本格的にブログで稼ぎたい場合は、有料の独自ドメインを取得しましょう。
WordPressをインストールする
サーバーとドメインの準備が整ったら、以下の手順でWordPressをインストールします。
- WordPressインストーラーを選択
- サイト名と管理者情報を設定
- インストール先URLを指定
- データベース情報を入力
- インストール完了
インストールが完了したら、管理画面にアクセスして初期設定を行います。言語設定やタイムゾーンなどの基本設定を済ませたら、テーマを選択しましょう。不明点があれば、レンタルサーバー会社のサポートに問い合わせてください。
» WordPressの管理画面|操作方法まるわかり!
無料テーマとプラグインを導入する
WordPressをインストールしたら、サイトのデザインを決めるテーマと、機能を追加するプラグインを導入します。無料版でも利用できるプラグインの種類は以下のとおりです。
- SEO対策プラグイン
- セキュリティ対策プラグイン
- バックアッププラグイン
- 画像最適化プラグイン
- 問い合わせフォームプラグイン
プラグインを入れすぎるとサイトの表示速度が遅くなるので、必要最小限にとどめましょう。テーマは無料でも高品質なものが多く公開されています。シンプルで使いやすいデザインのテーマを選び、必要に応じてカスタマイズしましょう。
WordPressを無料で運営するメリット
WordPressを無料で運営するメリットを紹介します。
初期費用ゼロで始められる
無料版のWordPressを使えば、サーバー代やドメイン取得費用がかかりません。テーマやプラグインも無料で利用可能です。ブログ初心者やウェブサイト制作を学びたい学生にとって理想的な環境です。
プログラミングの知識がいらない
WordPressは専門的な知識がなくても、直感的な操作でウェブサイトを作成・管理できます。管理画面から記事の投稿や編集が簡単に行え、ドラッグ&ドロップでレイアウトの変更もできます。HTMLやCSSの知識がなくても、テーマやプラグインを使って機能を追加できるのが特徴です。
オンラインの解説記事やチュートリアルが豊富にあるため、初心者でもすぐに解決できます。サポートコミュニティも充実しているため、困ったときは気軽に質問できる環境が整っています。
WordPressを無料で運営するデメリット
無料版WordPressのデメリットを見てみましょう。
広告が表示される場合がある
無料版WordPressの最大のデメリットの一つが、サイト上に広告が表示されることです。多くの場合、運営元が自動的に広告を配置し、ユーザーは広告の内容や表示位置を制御できません。記事の途中に突然広告が挿入されたり、サイドバーに大きな広告バナーが表示されたりします。
過度な広告は読者の閲覧体験を損ない、離脱の原因になります。広告から得られる収益はすべて運営元に帰属し、ブログ運営者には一切還元されません。広告を完全に非表示にするには有料版への移行が必要です。
カスタマイズやSEO対策に限界がある
無料版WordPressでは、以下の項目のすべてに制限が課されます。
- デザインのカスタマイズ
- 使用できるプラグイン
- 独自ドメイン
- サイトマップの作成や編集
- メタデータの最適化
- ページ速度の改善
- 構造化データの実装
さまざまな機能が制限されているため、理想のサイトを作るのは難しいです。アクセス解析ツールの導入も難しく、サイトの改善に必要なデータ収集が困難です。機能制限は無料版の特徴ですが、有料版に移行すればすべて解決できます。
無料でのWordPress運営がおすすめのシーン
無料版のWordPressは趣味ブログや学習目的、本格的な収益化を目指さない場合など、特定の用途に適しています。おすすめのシーンをそれぞれ見てみましょう。
趣味ブログや学習目的の場合
趣味ブログや学習目的でWordPressを無料で運営することは、多くのメリットがあります。ブログ運営の基礎を学べるので、情報発信の仕方やコンテンツ作成のスキルを身に付けられます。
無料版でも基本的な機能は使えるので、操作方法や設定の仕方を実践的に学習可能です。費用をかけずに趣味や興味の発信を始められます。
本格的な収益化を狙わない場合
本格的な収益化を狙わず、個人的な情報発信や記録が目的なら無料版で十分です。具体的な利用目的は以下のとおりです。
- 個人的な日記や記録
- 趣味や特技の共有
- 学習記録の公開
- コミュニティ向けの情報発信
- イベントの告知
広告収入にこだわらず自由な表現や情報発信を行いたい場合は、無料版が適しています。継続的な運営を行いたい場合でも、初期費用や運営費用を抑えられるので、長期的な視点でブログを続けられます。
WordPressを無料で運営するときによくある質問
WordPressを無料で運営するときによくある質問をまとめました。WordPressの無料版で収益化できるかどうかを知りたい方や、無料版のセキュリティに不安がある人は参考にしてください。
無料版で収益化はできる?
無料版のWordPressでも収益化は可能ですが、制限があります。アフィリエイトリンクを記事に埋め込むのは問題なく可能です。しかし、Google AdSenseなどの広告配信サービスは規約上利用できません。独自ドメインが必要な広告プログラムも適用外です。
アマゾンアソシエイトは条件付きで利用可能ですが、審査基準が厳しいです。承認を得るには質の高いコンテンツ作成が求められます。物販や有料会員制のサービスも無料版で実施できますが、決済システムの導入に制限があるため、運用が難しいです。本格的な収益化を目指す場合は、有料版への移行を検討しましょう。
無料版のセキュリティ対策は大丈夫?
無料版のWordPressでも基本的なセキュリティ対策は実施されていますが、追加の対策が必要です。最低限必要な対策は以下のとおりです。
- 強固なパスワードを設定する
- 定期的なバックアップを欠かさない
- WordPressを最新版へアップデートする
- 信頼できるプラグインのみを使用する
無料版では、自動バックアップやマルウェアスキャンが制限される可能性がある点には注意しましょう。SSL証明書の導入が難しい場合や、セキュリティプラグインの利用に制限がかかる場合もあります。
基本的な対策を確実に行えば、無料版でも一定の安全性を確保できます。セキュリティに不安がある場合は、有料版への移行を検討してください。
まとめ
無料版のWordPressは、初期費用をかけずにブログを始められる手軽な選択肢です。趣味ブログや学習目的なら十分実用的ですが、広告表示やカスタマイズの制限などのデメリットもあります。本格的な収益化やブランディングを目指すなら、有料版への移行を検討しましょう。